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代数学 (演習付) Algebra
津田塾大学学芸学部 数学科 3年 (月曜4限・講義)
※ 演習 (火曜5限) は 礒田恵以子先生 のご担当です
担当: 原 隆 (講義) ・ 礒田 恵以子 (演習)
場所: 南校舎 S105教室 (月曜4限・講義) ※ 火曜5限の演習は 南校舎 S109教室
(③ の建物が南校舎です)
講義内容 (シラバスより):
代数的構造である 環 rings および 体 fields についての基本事項および ガロア理論 Galois theory を学修する.前半では環や体についての基本事項を取り扱う.環や体の定義から始め,イデアルと剰余環,環準同型写像の定義と環準同型定理など,基本的な項目を確認した後,特に多項式環について詳しく考察する.その後,体の拡大に関する定義等を確認し,体の拡大がガロア群と呼ばれる群によって統制されることを主張するガロア理論の学修へと進む.具体的には,体の単拡大を詳しく調べた後に,正規拡大と分離拡大について学び,ガロア理論の基本定理を学修する.時間が許せば,体論およびガロア理論の応用として作図問題や方程式の可解性の話題にも触れたい.
教科書: 特に指定しない.参考資料のプリントを (Web ページ上で) 配布する.
参考書: 渡辺敬一著 『[講座 数学の考え方] 環と体』(朝倉書店)
このページには主に講義のメモ (個人的な備忘録に近いです) 及び配布物等を掲載する予定です.
お知らせ / 更新履歴
- 6月2日
6月2日の授業内容を更新しました.
- 5月26日
5月26日の授業内容を更新しました.
- 5月20日
5月19日の授業内容を更新しました.
- 5月13日
5月12日の授業内容を更新しました.
- 4月29日
4月29日の授業内容を更新しました.
- 4月22日
4月21日の授業内容を更新しました.
- 初回講義は 4月21日 (月) の予定です (演習の初回は 4月15日 (火) となります; 演習が先行して開始するので注意!! ).
参考資料一覧
※ 更新版での修正箇所は 赤紫色 で表しています
- 参考資料0 (群論の復習,演習問題のみ)
- 参考資料1 (環の定義と例,部分環) 2025/4/17 更新
- 参考資料2 (零因子と整域,体の定義と例) 2025/5/9 更新
- 参考資料3 (既約元と素元,一意分解整域) 2025/5/12 更新 (同伴元の定義と補題3.2に「0でない元」の条件を追加)
- 参考資料4 (環のイデアル,環準同型写像と環同型写像) 2025/5/9 更新
- 参考資料5 (単項イデアル整域) 2025/5/26 更新 (命題5.3の証明を差し換えました)
-
参考資料6 (ユークリッド整域) 2025/5/27 アップロード
講義内容
- 2025年6月2日 (月)
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- 可換環と素元分解 (続)
- 単項イデアル整域 (PID)
- 素イデアルと極大イデアルの定義
- 単項イデアル整域における素元・既約元の特徴付け (極大イデアルの生成元)
- 単項イデアル整域は一意分解整域
- 極大イデアルの存在定理と素元分解への応用
- 素元分解が “永遠に続く” ことがないことの証明 (単項イデアル整域のネーター性)
- 小レポート6 (単項イデアル整域の部分環)
提出締切: 6月5日 (木) 23:59 Google Classroom に提出してください.
- 2025年5月26日 (月)
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- 可換環と素元分解 (続)
- 単項イデアル整域 (PID)
- 単項イデアル整域の定義
- 有理整数環における例: 特に最大公約数との関係
- 有理整数環が単項イデアル整域であることの証明: 割り算の等式を用いて
- 有理整数環において,複数の数によって生成されるイデアルが最大公約数で生成される単項イデアルと一致することの証明
- 単項イデアル整域における最大公約元,最小公倍元の定義
- 小レポート5 (単項イデアル整域におけるイデアルの生成元)
提出締切: 5月29日 (木) 23:59 Google Classroom に提出してください.
- 2025年5月19日 (月)
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- 可換環と素元分解 (続)
- 既約元と素元 (続)
- 素元の定義 (復習), 素元分解の一意性とその証明 (素因数分解の一意性と同様の手順で)
- 一意分解整域 unique factorisation domain の定義
- 可換環のイデアル
- イデアルの定義,有理整数環のイデアル (およびイデアルでない部分集合) の例
- 単項イデアル,複数の元から生成されるイデアルの定義
- 環の準同型写像
- 環準同型写像,環同型写像の定義
- 環準同型写像の核 kernel と 像 image
- 例: 多項式への代入写像の核と像
- 小レポート4 (可換環のイデアル)
提出締切: 5月22日 (木) 23:59 Google Classroom に提出してください.
- 2025年5月12日 (月)
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- 可換環と素元分解
- 既約元と素元
- 約元と倍元,同伴関係の定義
- 同伴な元の例: 有理整数環と多項式環で
- 既約元の定義と例: 有理整数環 (素数) と多項式環 (既約多項式)
- 既約元分解が一意的にならないこと: Z[√-5] を例に
- 素元の定義,既約元との関係
- 小レポート3 (既約元と素元)
提出締切: 5月15日 (木) 23:59 Google Classroom に提出してください.
- 2025年5月5日 (月) こどもの日
- 休校日
- 2025年4月28日 (月)
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- 環論の基礎 (続)
- 零因子と整域
- 零因子の定義と例 (行列環,整数の剰余環)
- 零因子の引き起こす奇妙な現象: Z/6Z で解が4個存在する2次方程式
- 整域の定義と例: 零因子を含まない可換環
- 単元と体
- 単元と単元群の定義
- 単元群の例1: 有理整数環,行列環など
- 体の定義と例 (有理数体,実数体,複素数体)
- 単元群の例2: ガウスの整数環,実2次体の単数群とペル方程式 (応用的な話題)
- 小レポート2 (零因子と単元)
提出締切: 5月1日 (木) 23:59 Google Classroom に提出してください.
- 2025年4月21日 (月)
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- イントロダクション: 代数学で学修すること – 環と体の世界
- 環論の基礎
- 環の定義と例
- 環の定義
- 例: 零環,有理整数環,有理数体,実数体,複素数体,多項式環,行列環 (非可換環)
- 可換環と非可換環について
- 部分環
- 部分環の定義と判定条件
- 部分環の例: ガウスの整数環
- 小レポート1 (環の定義と例,部分環)
提出締切: 4月24日 (木) 23:59 Google Classroom に提出してください.
講義日程
第1ターム
4月 21日, 28日
5月 5日 (こどもの日 / 休校日), 12日, 19日, 26日
6月 2日, 9日, 16日, 23日 (第1ターム授業最終週 / 試験実施予定)
第3ターム
9月 8日, 15日 (敬老の日 / 授業実施日), 22日, 29日
10月 6日, 13日 (スポーツの日 / 授業実施日), 20日 (津田塾祭後始末 / 休校日), 27日
11月 3日 (文化の日 / 授業実施日), 10日 (第3ターム授業最終週 / 試験実施予定)
第4ターム
11月 17日, 24日 (勤労感謝の日 / 授業実施日)
12月 1日, 8日, 15日, 22日, 29日 (冬季休暇)
1月 5日, 12日 (成人の日 / 休校日), 19日, 26日 (第4ターム授業最終週 / 試験実施予定)
演習日程
第1ターム
4月 15日, 22日, 29日 (休校日・昭和の日)
5月 6日 (みどりの日振替休日 / 休校日), 13日, 20日, 27日
6月 3日, 10日, 17日, 22日 (第1ターム最終授業日)
第3ターム
9月 9日, 16日, 23日 (秋分の日・授業実施日), 30日
10月 7日, 14日, 21日, 28日 (補講日)
11月 4日, 11日 (第3ターム最終授業日)
第4ターム
11月 18日, 25日
12月 2日, 9日, 16日, 23日, 30日
(冬季休暇)
1月 6日, 13日, 20日 (補講日), 27日 (第4ターム最終授業日)