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4年セミナー   Seminar Ⅳ

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津田塾大学数学科 4年 (木曜3, 4限)

担当: 原 隆

場所: 7号館7303教室

講義内容 (シラバスより):
ゼータ関数およびモジュラー形式の整数論にまつわる話題を輪講形式で学習する。また、学生生活の総決算とし て、これまでに学習してきた知識をもとに卒業研究に取り組む。

一般の数学書とは異なり、本テキストでは多少の数学的厳密さを犠牲にして (証明が省略されている箇所も比較的多い)、現代数論の広大な世界を概観し、楽しむことに重点が置かれているため、セミナーの前半でも最初はあまり細部には立ち入らず、とにかくテキストを通読することを目指してテキスト輪講を行う。その後、自分が興味を惹かれたテーマについて (必要ならばグループに分かれて) もう少し詳しく掘り下げた上で、自由に卒業論文にまとめてもらいたい。

教科書: Avner Ash, Robert Gross 著,新妻弘訳 『1足す1から現代数論へ —モジュラー形式への誘い』 共立出版

このページには主にセミナーの進捗状況を記録していきます (個人的な備忘録のようなものです)。

お知らせ / 更新履歴

進捗状況

事前に読んでおいてください

2021年5月20日 (木)
  • 第5章 単純な和 (続)
    • 第5章2. 低いベキ乗の和
      三角数,四角数,多角数の公式,平方和の公式の公式と数学的帰納法
  • 第6章 ベキ乗の和,代数を用いて
    • 第6章1. 歴史   ガウスは凄いよ
    • 第6章2. 平方   シグマ記号を用いた計算と Sk の公式の導出法
  • 自由研究
    • 第5章2. の終盤と同様にして,3乗和の公式,4乗和の公式の形を推測して数学的帰納法で証明してみよう!!
    • 第6章2. の終盤の「S3 の添字を付け換えて、(n+1)3 を足したものを計算する」方法を拡張して、S3, S4 の公式が得られないか検証してみよう!!
2021年5月13日 (木)
  • 第4章 高次のベキの和: ウェアリングの問題
    • 第4章1. g(k) と G(k)
      • g(k) と G(k) の定義とその違い
      • g(2)=G(2)=4
      • G(3) についての評価式
    • 第4章2. 4乗ベキの和
      • g(4) の上界
      • 16が G(4) の下限であること、G(4)=16が成り立つこと (おはなし; ダベンポートの定理)
    • 第4章3. 高次のベキ乗 ...... 難しい!!
  • 第5章 単純な和
    • 第5章1. 最初の段階にもどる (九去算など)
2021年5月6日 (木)
  • 第2章 二つの平方数の和 (続)
    • 第2章2. 証拠はプディングの中にはない — どんなに大量の数値データが推測を支持していても、証明するまでは本当に正しいか分からない!!
      • Ⅰ型素数とⅢ型素数の数のおはなし
      • 整数が2つの平方数の和で表されるための条件の証明 (概略)
    • 第2章3. 定理2.1と定理2.3の十分条件である部分の証明 (簡単な方)
    • 第2章4. 証明の詳細 – 無限降下法を用いたフェルマーの2平方和定理の証明
  • 第3章 3個と4個の平方数の和
    • 第3章1. 3斯の平方数
    • 第3章2. 幕間 (ブラーマグプタの恒等式)
    • 第3章3. 4個の平方数 (ラグランジュの4平方定理の証明の概略)
2021年4月29日 ()   昭和の日
休講
2021年4月22日 (木)
  • 第1章 導入 (続)
    • 第1章5. ルジャンドル記号
      • ルジャンドル記号の定義と意味
      • p で −1 が平方剰余となるような素数 p の条件 (平方剰余の相互法則の第1補充法則)
  • 第2章 二つの平方数の和
    • 第2章1. 解答 — どんな数が2つの平方数の和として表されるか?
      • 奇素数の場合 — 平方数の和として表されるのは法4で1と合同なもの
      • 合成数のとき — 素因数分解に現れるすべての Ⅲ 型素数の指数が偶数のとき
        ※ ブラーマグプタの恒等式 (x2+y2)(z2+w2)=(xz−yw)2+(xw+yz)2 の意味と導き出し方は良く復習しておくこと!!
  • ※ セミナーでの発表や資料が テキストのコピペ / 朗読にならないよう注意すること!!
    必ず1回自分で精読して、自分なりにまとめたものを発表するように心がけよう!!
2021年4月15日 (木)
  • 第1章 導入
    • 第1章1. 最大公約数 — 特にユークリッドの互除法とベズーの等式について
    • 第1章2. 合同式 — 合同関係が同値関係であること、合同式と加減乗法との整合性
      ※ 必ず自分で確認しておくこと!!
    • 第1章3. ウィルソンの定理 — その主張のデモンストレーションと証明
    • 第1章4. 平方剰余と非剰余 — mod p の世界で「平方数」を考えると面白い!!
      特に「平方非剰余同士の積は平方剰余」は通常の整数では 殆ど成り立たない 性質であることに注意しよう!!

セミナー日程

第1ターム

4月   1日 (春季休校期間), 8日 (オリエンテーション期間), 15日, 22日, 29日 (昭和の日 / 休校)
5月   6日, 13日, 20日, 27日
6月   3日, 10日, 17日 (第1ターム最終授業日)

第3ターム

9月   2日 (夏季休校期間), 9日, 16日, 23日 (秋分の日 / 授業実施日), 30日
10月   7日, 14日, 21日 (津田塾祭準備 / 休講), 28日
11月   4日, 11日 (第3ターム最終授業日)

第4ターム

11月   18日, 25日
12月   2日, 9日, 16日, 23日, 30日 (冬期休校期間)
1月   6日, 13日, 27日 (第4ターム最終授業日)