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2年セミナー Seminar Ⅱ
津田塾大学数学科 2年 (月曜3限)
担当: 原 隆
場所: 7号館 7305教室
講義内容 (シラバスより):
英語で書かれた平易な数学書を輪読することにより、初等整数論の基礎知識を学ぶとともに、数学の洋書の読み方を実践的に身につけることを目的とする。
テキストは20世紀を代表する数学者アンドレ・ヴェイユが行なった整数論の入門講義のノートをまとめたものである。非常にコンパクトなテキストではあるものの、整数の初等的な話題を題材として群・環・体といった代数学の抽象的な概念も学べるように構成されており、丁寧に読み込むことで整数論および代数学の基礎教養を着実に身につけることが出来るだろう。なお、本文自体は非常に短いので、各章末の演習問題も随時取り上げる予定である。
教科書: André Weil (with the collaboration of Maxwell Rosenlicht), Number Theory for Beginners, Springer–Verlag
※ テキストは学内から無料でダウンロード出来ます。
このページには主にセミナーの進捗状況を記録していきます (個人的な備忘録のようなものです)。
お知らせ / 更新履歴
- 1月6日 明けましておめでとうございます。1月6日 (月) の内容を更新しました。1月13日は成人の日のため休講 (休校日) です。
- 12月23日 12月23日 (月) の内容を更新しました。
- 12月19日 12月16日 (月) の内容を更新しました。
- 12月12日 12月9日 (月) の内容を更新しました。
- 12月5日 12月2日 (月) の内容を更新しました。
- 11月26日 11月25日 (月) の内容を更新しました。
- 11月21日 11月18日 (月) の内容を更新しました。
- 11月14日 11月11日 (月) の内容を更新しました。
- 11月4日 11月4日 (月) の内容を更新しました。
- 10月28日 10月28日 (月) の内容を更新しました。
- 10月16日 10月14日 (月) の内容を更新しました。10月21日は 津田塾祭のため休講 です。
- 10月7日 10月7日 (月) の内容を更新しました。
- 9月30日 9月30日 (月) の内容を更新しました。
- 9月23日 9月23日 (月) の内容を更新しました。
- 9月16日 9月16日 (月) の内容を更新しました。
- 6月17日 &cnbsp; 6月17日 (月) の内容を更新しました。第1タームのセミナーは終了しました。それでは楽しい夏休みを!!
- 6月10日 6月10日 (月) の内容を更新しました。次回は 第1ターム最終授業 です!!
- 6月3日 6月3日 (月) の内容を更新しました。
- 5月27日 5月27日 (月) の内容を更新しました。
- 5月22日 5月20日 (月) の内容を更新しました。
- 5月13日 5月13日 (月) の内容を更新しました。次回はこれまでのまとめ、補足と Exercise を扱う予定です。
- 4月22日 4月22日 (月) の内容を更新しました。5月の10連休のため、次回のセミナーは 5月13日 です!!
- 4月15日 4月15日 (月) の内容を更新しました。
- 4月8日 4月8日 (月) の内容を更新しました。
- セミナーの初回は 4月8日 (月) です。
進捗状況
- 2020年1月6日 (月)
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- §ⅩⅢ
- 複素数の復習
- 複素共役の定義と性質, 環の自己同型となること
- ノルムの定義と性質
- ガウスの整数
- ガウス環 (ガウスの整数環) とガウス整数の定義
- ガウス環における約数と倍数
- ガウスの単数とその決定
- ガウスの整数がお互いを割り切るのは同伴であるときのみ
※ 次週に§ⅩⅢ 残り を出来るところまでやっておしまいです
- 2019年12月23日 (月)
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- §Ⅹ (続)
- 補題: 有限群 G の位数 m の任意の約数 d に対して xd=1 を満たす元が d 個以下なら、G は巡回群
- 補題の証明 (途中まで)
※ 次週は§Ⅹ 残り
- 2019年12月16日 (月)
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- Exercise Ⅶ.6 と解説
- §Ⅹ
- 補題: 有限群 G の位数 m の任意の約数 d に対して xd=1 を満たす元が d 個以下なら、G は巡回群
- 補題の証明 (途中まで)
※ 次週は§Ⅹ 残り
- 2019年12月9日 (月)
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- §Ⅸ (続)
- 多項式の既約性の定義、係数体によって既約かどうかが変わり得ることの注意
- 定理Ⅸ.2 体 K を係数とする多項式は、幾つかの1次式の積と K に根を持たない多項式の積の形で一意的に表される
- 系 n 次多項式の根は高々 n 個
- 補足: 代数学の基本定理 fundamental theorem of algebra
複素数体を係数とするすべての (定数でない) 多項式には、複素数の根が存在する
→ (定理Ⅸ.2と併せると) 複素数係数 n 次多項式は (重複を込めて) n 個の1次式の積に分解される!!
※ 次週は§Ⅹ の前半
- 2019年12月2日 (月)
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- §Ⅸ (続)
- Exercise Ⅸ.1 多項式の最大公約元とユークリッドの互除法 (続)
- 補足: 色々な体係数での X2+1 の因数分解
- 今後の予定について
※ また予定を変更して、次回は§Ⅸ の残り
- 2019年11月25日 (月)
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- §Ⅸ (続)
- 定理Ⅸ.1 空でない多項式の集合で、和について閉じていて、倍数についても閉じている集合は、ある多項式の “倍数” の集合である (続)
“ある多項式” が0でない定数倍を除いて一意に定まることの証明
- 補足1: 環の単元 (unit) または可逆元 (invertible element) の定義と例
整数環 Z の単数は ±1, 体上の多項式環の単数は0でない定数全体 (次数を用いた証明)
- 補足2: 環のイデアルの定義, 例として単項イデアルなど
- 定理Ⅱ.1 および定理Ⅸ.1 の真の意味;
整数環 Z や体上の多項式環は単項イデアル整域である
- Exercise Ⅸ.1 多項式の最大公約元とユークリッドの互除法
※ 予定を入れ替えて、次回は§Ⅹの前半を扱い、その次の週に§Ⅸ の残りをやります
- 2019年11月18日 (月)
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- §Ⅸ
- 体上の多項式の定義
- 補題: 割り算の原理, (応用として) 剰余の定理と因数定理
- 定理Ⅸ.1 空でない多項式の集合で、環について閉じていて、倍数についても閉じている集合は、ある多項式の “倍数” の集合である
(体上の多項式環が単項イデアル整域である、ということ)
※ 次回は§Ⅸ の続き
- 2019年11月11日 (月)
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- §Ⅷ 続
- 剰余類の定義と剰余類分割
- 定理Ⅷ.2 有限群の部分群の位数は、もとの群の位数の約数
- 系: 有限群の任意の元は、群の位数乗すると単位元となる
- 定理Ⅷ.3 オイラーの定理
- 系: フェルマーの小定理
- 演習: 剰余類群の剰余類分割を具体的に書き下してみよう
※ 次回は§Ⅸ から
- 2019年11月4日 (月) 文化の日振替休日
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- §Ⅷ 続
- 系2: xa が位数 m の巡回群の位数 d の部分群を生成する必要十分条件
- 系3: 巡回群の生成元の個数
- 系4: オイラーのトーシェント関数の和公式とその証明, 例
※ 次回は§Ⅷ の残り
- 2019年10月28日 (月)
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- §Ⅶ 補足
- §Ⅷ
- 定理Ⅷ.1 巡回群の部分群の構造定理
- 巡回群の部分群の例
- 定理Ⅷ.1 の証明, 系1: 有限巡回群には、その位数の (正の) 約数の部分群が唯一つ存在する
※ 次回は§Ⅷ の後半 + Exercises
- 2019年10月21日 (月)
- 津田塾祭後始末のため 休講
- 2019年10月14日 (月) 体育の日
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- §Ⅶ (続)
- 定理Ⅶ.1 元 x で生成される部分群は { xn | n は整数 } (復習)
- 整数の集合 Mx = { a \mid xa=1 } は引き算で閉じている → 定理Ⅱ.1 より mZ の形
- 同型写像の定義、群の同型の例
- 定理Ⅶ.2 1つの元で生成される群は Z (無限群) または Z/mZ (有限群) と同型
※ 10月21日 (月) は 休講 です。次回 (10/28) は§Ⅶ の補足後, §Ⅷ に入ります。
- 2019年10月7日 (月)
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- §Ⅵ 補足
- オイラーのトーシェント関数の計算法, 乗法性について
- §Ⅶ
- 部分群の共通部分が部分群となること (証明の方針)
- 群の元で生成される部分群の定義
- 定理Ⅶ.1 元 x で生成される部分群は { xn | n は整数 }
※ 次回は§Ⅶ の後半 + Exercises
- 2019年9月30日 (月)
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- §Ⅵ (続)
- 系Ⅵ.2 法と素な合同類が乗法群をなすこと
- オイラーのトーシェント関数の定義と計算例
- 問題演習: 素数の羃乗に対するトーシェント関数の値
- 体の定義、有理数全体は体をなすが、整数全体は体をなさない
- 定理Ⅵ.3 法m の合同類が体となる必要十分条件は m が素数であること
※ 次回は§Ⅶ の前半 + Exercises
- 2019年9月23日 (月) 秋分の日
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- §Ⅵ (続)
- 定理Ⅵ.2 1次合同式の解の存在について
- 法 m での逆元の存在について
- 定義Ⅵ.2 の証明
- Exercise: 1次合同式の解法
※ 次回は§Ⅵ の残り + Exercises
- 2019年9月16日 (月) 敬老の日
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- §Ⅵ
- 合同類の乗法の定義と well-definedness: 代表元を取り替えて計算しても、同じ合同類となる
- 環の定義と基本性質 (零元との積は0, x(-y)=-xy)
- 乗法の単位元と単位的環, 乗法の単位元の一意性
- 環の例, 合同類が環をなすこと
- 零因子についての解説
- Exercise Ⅵ.1. 整数係数多項式への合同類の代入
※ 次回は§Ⅵ 後半 + Exercises
- 2019年9月9日 (月)
- 台風のため休講 (補講については未定)
〜夏休み〜
- 2019年6月17日 (月)
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- §Ⅴ (続)
- 合同式の諸性質 (同値関係であること、加減乗算、割り算について)
- 合同類の定義: 整数を “余り” でグループ分けする
- 合同類の加法の定義と well-definedness: 代表元を取り替えて計算しても、同じ合同類となる
- Theorem Ⅴ.1 法 m の合同類が m 個の元からなる可換群となること
第1タームはこれで終了です。第3タームは 9月9日 (月) からです (§ Ⅵ)。それでは良い夏休みをお過ごしください!!
- 2019年6月10日 (月)
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- §Ⅴ
- 可換群の定義と例
参考: 一般の教科書に載っている群の定義との比較, 非可換群の例 (一般線型群)
- 可換群の部分群定義と判定法: “引き算で閉じている部分集合”
- 合同式の定義
- すべての整数は “余り” と合同であること
- Exercise Ⅴ.5 — ヒント
※ 次回は§Ⅴ 後半 + Exercises 次回は 第1ターム最終授業 です!!
- 2019年6月3日 (月)
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- §Ⅳ (続)
- 定理Ⅳ.2 素因数分解の一意性定理の証明その2. —素因数分解に現れる素数の個数に着目して
- 標準分解の定義
- 定理Ⅳ.3 素数が無限に存在すること (ユークリッドの証明)
- Exercise Ⅳ.2 — ヒント
※ 次回は§Ⅴ 前半 + Exercises
- 2019年5月27日 (月)
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- §Ⅳ
- 素数の定義、1より大きな正の整数が少なくとも素因数を1つ持つこと
- 定理Ⅳ.1 素数が整数の積を割り切るならば、その素数はいずれかの整数を割り切る (ユークリッドの補題)
- 定理Ⅳ.2 素因数分解の存在と一意性定理の証明その1. —帰納法の利用
※ 次回は§Ⅳ 後半 + Exercises
- 2019年5月20日 (月)
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- 演習
- Exercise Ⅱ.7, Exercise Ⅲ.1, Exercise Ⅲ.2
※ 次回は §Ⅳ の前半 + Exercises
- 2019年5月13日 (月)
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- §Ⅲ
- “互いに素” の定義
- 定理Ⅲ.1 互いに素であるための必要十分条件 — 「1次不定方程式が整数解を持つか?」
- 系: 最大公約数で割った整数は互いに素
- 定理Ⅲ.2 a と b が互いに素で bc が a の倍数ならば、c は a の倍数
- 系1, 系2: a,b,...,c のそれぞれと互いに素な整数は、積 ab...c とも互いに素
※ 次回はこれまでの補足・まとめ + Exercises
- 2019年5月6日 (月)
- こどもの日 振替休日による休講日 (ゴールデンウィーク)
- 2019年4月29日 (月)
- 昭和の日による休講日 (ゴールデンウィーク)
- 2019年4月22日 (月)
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- §Ⅱ 最後まで
- 系1: 固定した整数組の整数係数線形結合の集合は、「或る正の整数」の倍数の集合と一致する
- 系2, 定義: 系1の「或る整数」は a,b,...,c の最大公約数
- 補足: ユークリッドの互除法を用いた1次不定方程式の整数解の求め方 (Exercise Ⅱ-6)
※ 次回は §Ⅲ から
- 2019年4月15日 (月)
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- §Ⅱ Corollary 1. まで
- 割り算の定理とその証明
- 減法に関して閉じている Z の (空でない) 部分集合は倍数の集合
- 固定した整数組の整数係数線形結合の集合は、或る倍数の集合と一致する (証明は次回)
- 2019年4月8日 (月)
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セミナー日程
第1ターム
4月 8日, 15日, 22日, 29日 (昭和の日 / 休講日)
5月 6日 (こどもの日振替休日 / 休講日), 13日, 20日, 27日
6月 3日, 10日, 17日 (第1ターム最終授業日), (11日, 12日) (補講日)
第3ターム
9月 9日, 16日 (敬老の日 / 通常授業実施日), 23日 (秋分の日 / 通常授業実施日), 30日
10月 7日, 14日 (体育の日 / 通常授業実施日), 21日 (津田塾祭後始末 / 休講日), 28日
11月 4日 (文化の日振替休日 / 通常授業実施日), 11日 (第3ターム最終授業日), (2日, 6日 補講日)
第4ターム
11月 18日, 25日
12月 2日, 9日, 16日, 23日, 30日 (冬期休暇)
1月 6日, 13日 (成人の日 / 休講日), 20日,27日 (第4ターム最終授業日), (21日, 23日 補講日)